構造化データマークアップとは?
構造化マークアップとは、HTMLで記述された単語や文章に意味を持たせるための情報を追加することです。人間であれば、ネット上の文章を読んで「これは料理についてだ」や「これは求人情報だ」と理解できますが、検索エンジン(クローラー)は単語の羅列だけでは内容を理解できません。
検索エンジンに情報の内容を理解させるために、HTMLの単語にメタデータ(データに付与するデータ)を追加するのが構造化データです。
通常のマークアップと構造化マークアップの違い
通常のマークアップの場合
HTMLのマークアップにはさまざまな手段がありますが、その一つが <div> タグです。このタグは、単語や要素をグループ化してCSSを適用し、Webサイトのレイアウトを整えるために使用されます。ただし、<div> タグ自体には意味がなく、検索エンジンのクローラーはそれを単なる記号として認識します。そのため、見た目を整えるための手段として有効ですが、検索結果に直接影響を与えるわけではありません。
構造化マークアップの場合
構造化マークアップは通常のマークアップと異なり、マークアップされた単語の意味をクローラーに教えることができます。例えば、「この単語は企業名である」「この単語はレシピである」といったように構造化マークアップを行います。これにより、クローラーは正確に情報の内容を認識し、その情報が検索結果に反映されます。
構造化データにおけるSEOの影響は?
結論から言うと、構造化データ自体にSEOへの直接的な影響はありません。ただし、構造化データマークアップを行うことで、リッチスニペットが表示されやすくなります。リッチスニペットとは、検索したユーザーに視覚的に訴えやすい検索結果が表示されることです。ユーザーの興味をひくリッチスニペットが表示されることで、CTRの増加につながりやすくなります。それにより、結果的に間接的なSEOへの影響は期待できるでしょう。
構造化データマークアップのメリット
構造化データマークアップ自体がSEOに直接的な影響を与えないとしても、間接的なメリットは十分にあります。検索結果の上位を目指すなら、SEO施策の一環として構造化データマークアップを活用する価値は大いにあります。
検索エンジンに見つけてもらいやすい
まずは、検索エンジンに見つけてもらいやすくなります。これにより、検索エンジンが情報を有益と認識すれば、検索結果の上位に表示されやすくなります。その結果、検索ユーザーのクリックが増え、効果が期待できます。
リッチリザルトが表示されることがある
ほかにリッチリザルトに表示されることがあります。リッチリザルトが表示されることで、検索ユーザーのクリック率が向上し、サイトの有益性も高まります。リッチリザルトは、Googleが提供する視覚的に訴求力のある検索結果(リッチスニペット)です。
通常の検索結果はタイトルと内容の要約のみですが、リッチリザルトでは多くの視覚的要素や操作機能を含みます。例えば、レシピを検索した場合、料理の写真や材料、所要時間などが表示され、商品を検索した場合は商品画像や評価レビューが表示されます。Googleが提供するリッチリザルトは30種類以上あり、以下のようなものが利用できます。
検索エンジンの仕組み
構造化データマークアップを理解する前に、まずは検索エンジンの仕組みを知ることが重要です。
検索エンジンは次のようなステップで動作します。
- クロール
検索エンジンのクローラー(ロボット)は、ウェブ上のリンクをたどってサイトの情報を収集します。これにより、新しいページや更新されたページが見つかります。 - インデックス
クローラーが収集した情報を整理し、データベースに保存します。このプロセスを「インデックス」と呼びます。インデックスされた情報は、ユーザーが検索クエリを入力した際に検索結果として表示される候補になります。 - ランキング
インデックスされた情報は、200以上の要素に基づいてランキングされます。これには、ページの内容、キーワードの適合性、リンクの品質などが含まれます。
構造化データはこのプロセスの中で、特にインデックスとランキングの際に役立ちます。構造化データを使用することで、クローラーがページの内容をより正確に理解しやすくなり、検索結果での表示が最適化されます。
そもそも検索エンジンとは?
検索エンジンとは、GoogleやYahooに代表されるインターネット上のコンテンツを検索する仕組みです。検索エンジンには「ディレクトリ型」と「ロボット型」の2種類があります。
- ディレクトリ型
ディレクトリ型は、人の手でコンテンツの情報を収集・分類し、データベース化したものです。 - ロボット型
ロボット型は、クローラーと呼ばれるロボットが自動でインターネット上を巡回し、コンテンツの情報を収集します。
昔はディレクトリ型が主流でしたが、現在では利便性や有益性の観点からロボット型の検索方法が一般的です。
ロボット型検索エンジンの3つのプログラム
ロボット型の検索エンジンは、次の3つのプログラムを通じてユーザーの検索結果を表示します
- クローラー
インターネット上を巡回して情報を収集し、データベース化します。 - ランク付け
データベース化した情報を評価し、ランク付けを行います。 - 検索結果の表示
ランク付けされた情報を元に、検索結果(検索順位)を表示します。
作成したコンテンツが検索結果で上位表示されるためには、これらのプログラムによって有益な情報と判断される必要があります。
クローラーが情報を集めてデータベース化する
ロボット型の検索エンジンが最初に行うのは、クローラーがコンテンツを巡回することです。クローラーが収集した情報はデータベース化されます。収集される情報は、HTMLやテキストファイル、画像、PDFなど、サイトを構成するさまざまなデータです。クローラーに巡回されていないコンテンツは、検索結果に表示されることはありません。
データベース化した情報をランク付けする
次に、クローラーが収集した情報が分析・評価され、ランク付けが行われます。検索結果の順位に大きく影響するのが、この評価とランク付けです。高い評価を得られれば、検索結果で上位に表示される可能性が高まります。
検索結果(検索順位)を表示する
最後に、ユーザーが検索サイトでキーワードを入力すると、その検索結果が表示されます。検索順位の上位に表示されれば、ユーザーのクリック率が増加します。さらに、リッチリザルトで表示されると、クリックされやすいコンテンツにすることが可能です。
構造化してGoogleに伝える方法は3種類
リッチリザルトで表示されやすくするために、構造化データを組み込んでGoogleに情報を伝える方法は3つあります。
構造化データをHTMLでマークアップする
まずは、HTMLで構造化データをマークアップ(記述)する方法です。この方法では、ページのソースコードに直接構造化データを記述します。Googleがサポートしている仕様でマークアップすることが大前提です。
- メリット: 適用したい情報をソースに直接記述できる。
- デメリット: ボキャブラリーやシンタックスの規格やルールを理解する必要があり、一つひとつページソースを開いて作業するため、工数がかかることがあります。
構造化データマークアップ支援ツールの使用
次に、構造化データマークアップ支援ツールを使用する方法です。この方法では、規格やルールを知らなくても順番にクリックして設定できるため、HTMLで直接マークアップするよりも簡単です。ただし、この支援ツールを利用するには、Googleが提供するサーチコンソールにサイトを連携させる必要があります。
データハイライターの使用
最後に、データハイライターを使用する方法があります。こちらもGoogleが提供しているサービスで、サイトとサーチコンソールを連携させる必要があります。データハイライターの目的は、構造化データの代わりに強調したい情報(ハイライト)をGoogleに伝えることです。これにより、特定の情報を検索結果で目立たせることができます。
構造化データマークアップの書き方
構造化データの書き方を解説します。HTMLで直接記述する際には、以下の2つを理解することが必須です。
ボキャブラリー
ボキャブラリーとは、特定の情報を定義するための規格です。Googleがサポートしているボキャブラリーには、schema.orgとdata-vocabulary.orgの2つがありましたが、data-vocabulary.orgはすでにサポートが終了しています。もし、自サイトがdata-vocabulary.orgでマークアップされている場合は、schema.orgに修正する必要があります。
schema.org(スキーマ・オルグ)とは、Google、Yahoo、Microsoftが推奨している代表的なボキャブラリーです。schema.orgでは、「タイプ」と「プロパティ」を指定することでマークアップができます。例えば、「name」や「address」などがプロパティです。人名をマークアップする場合、プロパティに「name」、タイプに「Person」を設定します。これにより、クローラーがテキストの意味を理解できるようになります。
シンタックス
シンタックスは、構造化データをHTMLに記述するためのルールです。主に次の3つがあります。
Microdata
HTML5のみでマークアップ可能なため、限定的な条件下で使用されます。通常はHTML本文である <body> 要素内で使用しますが、 <head> 要素内でも問題ありません。構造化データを対象となる単語の近くに記述します。
RDFa
HTML5以外でも使用できるため、環境制限なくマークアップ可能です。 <body> 要素と <head> 要素のどちらでも使用でき、対象となる単語の近くに構造化データを記述します。この点でMicrodataと類似しています。
JSON-LD
Google推奨のシンタックスです。前述の2つとは異なり、HTML上のどこにでも記述でき、スクリプトを用いて記述するため、対象となる単語の近くに設定する必要はありません。利便性が高く、最も広く使用されています。
プロパティ(属性)とバリュー(属性値)を用いて構造化データをマークアップが必要
コンテンツ内容に対応したプロパティ(属性)とバリュー(属性値)で正確に記述しなければ、評価が落ちてしまいます。Googleのサイトでは、リッチリザルトの種類ごとに構造化データの例が掲載されているので、参考にしてみると良いでしょう。
プロパティ(属性)とは
構造化データマークアップを記述する際に重要なのは、キー(key)とバリュー(value)です。キーはボキャブラリーのプロパティ(属性)を示し、schema.orgでは多くのプロパティが定義されていますが、以下の3つが特によく利用されます。
- @Context
- @type
- @id
バリュー(属性値)とは
キー(key)とバリュー(value)はセットで構成され、「”key:value”」といった形式で記述します。バリューはキーに対する値を示します。キーとバリューを続けて記述する場合は、「,(カンマ)」で区切ります。
構造化データマークアップの 3つの確認方法
構造化データマークアップが完成したら、正しく記述できているか確認することも必要です。間違った記述になっていると、正しい効果が得られません。ここからは、3つの確認方法について解説していきます。
構造化データテストツールで確認
まずは、schema.orgが提供している構造化データテストツールを使用して確認しましょう。schema.orgのサイトにアクセスし、「構造化データのテスト」ポップアップが表示されたら、検証したいサイトのURLを入力して実行します。非常に簡単です。
記述に誤りがあればエラーが表示されるので、修正して再度チェックし、エラーが出なければ完了です。
サーチコンソールで確認
次に、サーチコンソールを使って確認する方法です。構造化データテストツールでは1回につき1つのURLしか確認できませんが、サーチコンソールを使用すると、サイト全体に構築された構造化データを一度に検証できます。
リッチリザルトテストで確認
最後に、Googleが提供するリッチリザルトテストを使用する方法です。このツールも構造化データテストツールと同様に、検証したいURLを入力して実行します。これにより、構造化データが正しいかどうかを検証することができます。
まとめ
構造化データマークアップについて解説してきましたが、この対策自体はSEOに直接影響を与えることはありません。ただし、構造化データマークアップによってサイトの訪問数が増えることで、間接的にSEO効果が期待できます。その結果、サイトの価値向上にもつながります。
構造化データマークアップは知識や時間が必要な対策ですが、リッチリザルトの有益性を考慮すれば導入する価値は十分にあります。この記事をお読みいただき、その重要性を認識されたなら、ぜひ構造化データの導入を検討してみてください。



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